年収の壁シミュレーター 2026年
扶養の範囲で働いていると、住民税や社会保険、配偶者控除の壁がいくつも重なっていて、自分がどこまで働けるのか分かりにくくなります。今の収入からあと何時間働けるかを、壁ごとに整理して示します。
公開: / 更新: / 制作・運営: ハコツールズ運営者
記載の計算結果は一般的な条件による概算です。個別の条件で金額は変わるため、手続きに直結する場面では公的機関の資料を確認してください。 (免責事項)
入力欄の数値はあくまで入力例です。ご自身の状況に置き換えて計算してください。
使い方・仕組み解説
年収の壁シミュレーターとは?
年収実績・時給・残り期間の勤務時間から、住民税・所得税・社会保険・配偶者控除・扶養控除にかかわる各種「年収の壁」までの残り金額と、あと何時間働けるかを計算する無料ツールです。すべてブラウザ内で完結し、入力した年収や勤務条件がサーバーに送信されることはありません。
「年収の壁」は 1 つではありません。住民税・所得税・社会保険・配偶者特別控除でそれぞれ異なる金額の壁があり、勤務先の従業員規模や年齢、学生かどうかによっても適用される壁が変わります。本ツールはこれらをまとめて一覧表示し、自分にどの壁が関係するかを整理します。
使い方
- 現時点までの年収実績(万円)を入力します
- 時給と、残り期間に働く予定の週あたり時間を入力します
- 今年の残り期間(週)、勤務先の従業員規模、年齢、学生かどうかを入力します
- 「壁までの残りを計算する」を押すと、関係する壁までの残り金額・あと働ける時間・壁を超えた場合の世帯手取りの変化が表示されます
年収の壁は何種類ある?一覧表
2026年(令和8年度税制改正後)時点で、給与収入に関する主な壁は次の8種類です。住民税・所得税の壁は誰にでも関係しますが、社会保険・配偶者特別控除・学生の特定親族特別控除の壁は条件を満たす人だけに関係します。
| 壁 | 金額 | 誰に関係する? |
|---|---|---|
| 住民税100万円の壁 | 100万円 | 住民税(所得割)がかかり始める金額の目安。住民税の基礎控除43万円は据え置きのため、所得税の基礎控除引き上げの影響を受けていない。 |
| 所得税178万円の壁(旧103万円の壁) | 178万円 | 2026年分(令和8年度税制改正後)に本人の所得税がかかり始める金額。2025年分は160万円、それ以前は103万円だった。 |
| 社会保険106万円の壁 | 106万円 | 従業員51人以上の勤務先で週20時間以上働く場合に適用(学生は原則対象外)。2026年10月に賃金要件(月8.8万円)が撤廃予定で、撤廃後は週20時間の勤務時間だけが基準になる見込み。 |
| 社会保険130万円の壁 | 130万円 | 配偶者や親の社会保険の扶養(被扶養者)から外れる金額。2026年4月から「契約上の収入見込み」で判定されるようになった。106万円の壁の対象外(50人以下の勤務先・週20時間未満・学生など)の場合に実質的な基準になる。 |
| 配偶者特別控除 段階的減少ラインの壁(160万円) | 160万円 | 配偶者がいる場合、配偶者特別控除(満額38万円)が段階的に減り始める金額。 |
| 配偶者特別控除 消滅ラインの壁(201万円) | 201万円 | 配偶者がいる場合、配偶者特別控除が0円になる金額。 |
| 特定親族特別控除 満額ラインの壁(150万円) | 150万円 | 19〜22歳の学生に適用。この金額までは親が特定親族特別控除63万円を満額受けられる。 |
| 特定親族特別控除 消滅ラインの壁(188万円) | 188万円 | 19〜22歳の学生に適用。この金額を超えると親の特定親族特別控除が0円になる。 |
年収の壁までの残り時間はどう計算する?
「壁の金額 − 現時点までの年収実績」を時給で割ると、あと何時間働けるかが分かります。年収実績 80万円・時給 1,200 円の人が住民税100万円の壁を考える場合、残り金額は 200,000 円、時給1,200円で割るとあと 167 時間働けます。
さらに「時給 × 週の勤務時間」で週あたりの収入が分かれば、今のペースを続けた場合に壁を超えるまでの週数も逆算できます。週 15 時間・時給 1,200 円なら週の収入は 18,000 円なので、178万円の壁(残り 980,000 円)までは約 55 週働ける計算です。今年の残り期間がこれより短ければ、その壁は年末までに超えない見込みになります(このケースでは残り 20 週の設定なので、年収予測は 116万円 で178万円の壁には届きません)。
103万円の壁は今どうなっている?
2026年分は178万円に置き換わっています。令和7年度税制改正で基礎控除・給与所得控除の最低保障額が引き上げられ、2025年分の壁はいったん160万円になりました。続く令和8年度税制改正でさらに引き上げられ、2026年分の所得税の壁は178万円です。一方、住民税の基礎控除43万円は据え置きのため、住民税の非課税ライン(いわゆる100万円の壁)は変わらず100万円のままです。
壁が動いた理由は、所得税がかかり始める年収が基礎控除と給与所得控除の合計額で決まるからです。控除の合計が増えれば、税金がかかり始める年収も同じだけ上がります。2025年分の引き上げは国税庁「令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について」が扱っています。178万円への再引き上げは令和8年度税制改正によるものです。「103万円の壁がなくなった」という言い方は所得税だけの話で、住民税と社会保険には当てはまりません。
130万円の壁を超えるとどうなる?
配偶者や親の社会保険の扶養(被扶養者)から外れ、自分で国民健康保険・国民年金や勤務先の社会保険に加入する必要があります。130万円をわずかに超えただけでも、新たに発生する社会保険料が給料の増加分を上回ることがあります。年収 129万円(壁未満)と 140万円(壁超過)を比べると、超過後は概算で本人の社会保険料が新たに年 205,660 円発生します。年収の増加分(110,000 円)よりも社会保険料の負担(205,660 円)のほうが大きく、世帯の手取りは一時的に減ります。2026年4月からは実際の収入ではなく契約上の収入見込みで判定されるようになった点にも注意してください。
手取りが元に戻るのは、増えた社会保険料を上回るところまで年収を伸ばしたときです。年収を壁のすぐ上で止めるのがいちばん不利になります。年収をいくらまで動かすと手取りがどう変わるかは、年収の壁とは?103万・130万・160万の違いと2026年の変更点のガイドで年収別の一覧表にまとめています。ただし失うものばかりではありません。厚生年金に加入すれば将来の老齢厚生年金が増え、健康保険からは傷病手当金・出産手当金を受けられるようになります。
106万円の壁と130万円の壁はどちらが自分に関係する?
勤務先の従業員規模と週の勤務時間で決まります。従業員51人以上の勤務先で週20時間以上働く場合は106万円の壁、それ以外(50人以下の勤務先や週20時間未満、学生など)は130万円の壁が実質的な基準になります。2026年10月には106万円の壁の賃金要件(月8.8万円以上)が撤廃予定で、撤廃後は週20時間という勤務時間の条件だけで加入義務が決まる見込みです。企業規模要件(現行51人以上)も2035年まで段階的に見直される経過措置があります。
106万円の壁の「月8.8万円」とは?年収と何が違う?
106万円の壁の法令上の要件は賃金月額 88,000 円以上で、106万円はその12か月分(88,000 × 12 = 1,056,000 円)を丸めた通称です。法令に「年収106万円」という基準があるわけではありません。
判定は月単位です。ここが実務で効いてきます。対象になるのは、従業員51人以上の勤務先で週20時間以上働く人です。この条件に当てはまるなら、年収の合計が106万円に届かなくても、賃金月額が 88,000 円以上なら加入対象です。逆に、繁忙期だけ長く働いて年収が106万円を超えても、賃金月額が 88,000 円に届かない月ばかりなら加入対象になりません。年収の合計だけを見ていると判定を読み違えます。
本ツールが106万円の壁を「関係する壁」として表示するのは、勤務先の従業員規模が51人以上・週の勤務時間が20時間以上・学生ではない、の3つを満たす場合です。それ以外は130万円の壁を基準として扱います。なお2026年10月に賃金要件が撤廃される予定で、撤廃後は週20時間以上という勤務時間の条件だけで加入義務が決まる見込みです。
ボーナスや通勤手当も年収の壁に含まれる?
ボーナスは年収の壁の判定に含まれます。通勤手当は税制上の壁には入らず、社会保険上の壁には含めて見るのが一般的です。同じ「年収」という言葉でも、税の壁と社保の壁では数える中身が違います。
賞与は税制上の壁でも社会保険上の壁でも年収に算入します。月々の給与だけで残りを計算していると、冬の賞与で一気に壁を超えることがあります。本ツールの「現時点までの年収実績」には、支給済みの賞与も足した金額を入力してください。
通勤手当は扱いが分かれます。国税庁のタックスアンサー No.2582 では、通常の給与に加算して支給される通勤手当は月15万円までが非課税とされており、この非課税分は所得税の壁(178万円)の判定に入りません。一方、社会保険の被扶養者かどうかを見るときの収入には通勤手当を含めるのが一般的です。ただし判定の基準は保険者ごとに定められているため、加入している健康保険組合や協会けんぽに確認してください。
配偶者特別控除の壁(160万円・201万円)とは?
配偶者がいる場合、自分の年収が配偶者の税負担に影響する壁です。年収160万円までは配偶者特別控除が満額の38万円のままですが、それを超えると段階的に減っていき、201万円を超えると控除は0円になります。控除が減るほど配偶者側の所得税・住民税は増えるため、世帯全体で見ると自分の年収が増えても配偶者の税負担増でその一部が相殺されます。控除額の正確な段階表は国税庁のタックスアンサー No.1195(配偶者特別控除)にあります。
配偶者特別控除の壁は、社会保険の壁とは性格が違います。相殺されるのは増えた分の一部だけで、世帯の手取りが減ることはありません。配偶者特別控除は2万円刻みで段階的に減る仕組みだからです。手取りが逆転しうるのは130万円の壁だけです。そう覚えておくと、優先して気にすべき壁を取り違えずに済みます。
会社の家族手当・扶養手当は年収の壁と関係ある?
家族手当・扶養手当は税や社会保険の壁とは無関係ですが、実際の手取りには影響します。勤務先が独自に設けている給与制度で、支給の条件は会社ごとに就業規則や賃金規程で決まっているためです。国が定めた壁ではないため、本ツールの計算には含まれていません。
支給条件を103万円や130万円といった税・社会保険の壁に合わせている会社が多く、配偶者の年収がその金額を超えた月から手当が止まる例があります。手当が月1万円なら年12万円です。社会保険の壁を超えたときの負担に匹敵します。壁の手前で働き方を調整するかどうかを決める前に、配偶者の勤務先の支給条件を確認してください。制度上の壁を計算で詰めても、この条件を見落とすと結論が変わります。
学生がアルバイトで気をつける壁は?(特定親族特別控除)
19〜22歳の学生は、2025年分に新設された特定親族特別控除の壁に注意が必要です。給与収入150万円までは親が63万円の控除を満額受けられ、それを超えると段階的に減っていき、188万円を超えると控除が0円になります。従来は103万円を1円でも超えると親の控除が全額なくなる崖でしたが、この改正で段階的な逓減に変わりました。年収実績100万円・時給1,100円・週12時間・残り15週の学生の場合、150万円の壁までの残りは500,000 円(あと約455時間)です。
注意事項
- 本ツールの壁の金額・控除額は2026年(令和8年度税制改正後)の制度を前提とした概算です。税制改正大綱は毎年12月に見直されるため、翌年以降は数値が変わる可能性があります
- 社会保険の加入要件(勤務先の従業員規模・週の勤務時間・雇用期間の見込みなど)は勤務先ごとに実際の判定が異なります。正確な加入義務は勤務先の担当部署や年金事務所・保険者に確認してください
- 壁を超えた場合の世帯手取りの変化は、協会けんぽ(東京都)加入・扶養なしを前提とした概算です。実際の保険料率や控除の適用状況によって金額は変わります
- 配偶者特別控除・特定親族特別控除の控除額は本来2万円刻みの段階表ですが、本ツールでは満額ラインと消滅ラインの間を線形に近似しています。正確な控除額が必要な場合は国税庁の該当ページで確認してください
- 本ツールは制度上の計算結果を示すものであり、壁を超えるべきか・収めるべきかの助言は行いません。実際の働き方の判断はご自身の状況に合わせて決めてください
- 年収実績を月々の給料から積み上げる場合はシフト給料計算、年収全体の手取りを詳しく知りたい場合は手取り計算、ボーナスがある場合はボーナス手取り計算、年末調整での還付額は年末調整還付金シミュレーターで確認できます
- 資産形成の計算全体の流れは資産形成シミュレーションは何から始める?で解説しています
- 扶養控除等申告書や特定親族特別控除申告書の書き方は年末調整の書き方は?申告書の記入例を独身・共働き・副業ありで解説で確認できます
根拠にした資料
このツールが使っている税率・保険料率・控除額は、次の公的資料に基づいています(リンクの到達確認は2026 年 7 月時点)。
- 令和7年度税制改正による所得税の基礎控除の見直し等について — 国税庁
- 令和8年度税制改正で変わる年収の壁178万円へ — 辻・本郷税理士法人
- 106万円の壁が撤廃へ!撤廃後どうなる?わかりやすく解説 — 労務SEARCH
- 被扶養者資格の収入見込みの確認方法の見直し(130万円の壁) — edenred
- 特定親族特別控除の創設 — 町田市
- No.1195 配偶者特別控除 — 国税庁
- No.2582 電車・バス通勤者の通勤手当 — 国税庁
- 配偶者特別控除(160万円/201万円のライン) — 労務SEARCH
改正で変わる数値: 壁の金額・控除額は毎年の税制改正大綱・年金制度改正の影響を受けるため、本ツールは公開時点(2026年8月)で判明している令和8年度税制改正後の制度に基づいています。106万円の壁は2026年10月に賃金要件が撤廃予定、130万円の壁は2026年4月から判定基準が変更済みです。
よくある質問
- 103万円の壁は今どうなっている?
- 2026年分は178万円に置き換わっています。2025年分の税制改正で基礎控除・給与所得控除が引き上げられ、いわゆる103万円の壁は2025年分に160万円、2026年分(令和8年度税制改正後)に178万円まで引き上げられました。住民税の非課税ライン(いわゆる100万円の壁)は基礎控除が据え置きのため変わっていません。
- 130万円の壁を超えるとどうなる?
- 配偶者や親の社会保険の扶養(被扶養者)から外れ、自分で国民健康保険・国民年金や勤務先の社会保険に加入する必要があります。年間十数万円〜数十万円の負担が新たに発生するため、130万円をわずかに超えるだけでは世帯の手取りが減ってしまうことがあります。2026年4月からは実際の収入ではなく契約上の収入見込みで判定されるようになりました。
- 106万円の壁と130万円の壁の違いは?
- 106万円の壁は従業員51人以上の勤務先で週20時間以上働く人が対象で、130万円の壁はそれ以外の人(50人以下の勤務先や週20時間未満など)が対象です。2026年10月には106万円の壁の賃金要件(月8.8万円)が撤廃予定で、撤廃後は週20時間の勤務時間だけが基準になります。
- 学生がアルバイトで気をつける壁は?
- 19〜22歳の学生は、2025年分に新設された特定親族特別控除の壁(給与収入150万円まで満額、188万円で消滅)に注意が必要です。従来は103万円を1円でも超えると親の控除が全額なくなりましたが、この改正で150万円を超えても188万円までは段階的に控除が減る仕組みに変わりました。
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