年末調整還付金シミュレーター 2026年
年末調整の書類を提出した後、実際にいくら戻るのかは本人にも分かりにくいものです。扶養控除や住宅ローン控除など申告した内容から、還付額と追徴になる可能性を試算します。
公開: / 更新: / 制作・運営: ハコツールズ運営者
記載の計算結果は一般的な条件による概算です。個別の条件で金額は変わるため、手続きに直結する場面では公的機関の資料を確認してください。 (免責事項)
入力欄の数値はあくまで入力例です。ご自身の源泉徴収票の数値に置き換えて計算してください。
使い方・仕組み解説
年末調整の還付金はいくら?
年末調整の還付額は、申告する控除の種類でおおむね決まります。年収 500 万円の会社員なら、生命保険料控除だけなら 4,000〜6,000 円程度、iDeCo を月 2.3 万円拠出していれば約 14,000 円、住宅ローン控除があれば数万円〜十数万円が戻ります。
本ツールは年収・源泉徴収済み税額・各種控除から、年末調整後の還付額(または追徴額)を計算する無料シミュレーターです。扶養控除・配偶者控除・生命保険料控除・住宅ローン控除・iDeCo に対応し、2026 年(令和 8 年分)の税制改正後の基礎控除・給与所得控除を反映しています。すべてブラウザ内で完結し、入力データがサーバーに送信されることはありません。
使い方
- 年収(額面。ボーナス込みの総支給額)を万円単位で入力します
- 1〜11 月に天引きされた所得税の合計(源泉徴収済み税額)を万円単位で入力します。毎月の給与明細の「所得税」欄と賞与明細の所得税を合計した額です
- 該当する控除項目を入力します(不要な欄は空欄のままで構いません)
- 「還付額を計算する」を押すと、還付額(または追徴額)と計算の内訳が表示されます
年末調整の仕組みは?なぜ還付が起きる?
毎月の給与から天引きされる所得税は、「この給与が 1 年間続いたら」という仮定で算出した概算だからです。年末調整では 1 年分の給与が確定した時点で正しい税額を計算し直し、天引き済みの合計との差額を精算します。
- 天引きが多すぎた場合: 差額が還付(戻ってくる)
- 天引きが少なすぎた場合: 差額が追徴(追加で引かれる)
還付が起きる最大の理由は、毎月の源泉徴収では生命保険料控除・地震保険料控除・iDeCo・住宅ローン控除が一切考慮されていないことです。これらは年末に書類を提出して初めて反映されるため、申告した分だけ確定税額が下がり、その差額が戻ってきます。逆にいえば、これらの控除がまったくない人は還付額も小さくなります。
控除ごとの還付額はいくら?
各控除を年末調整で申告したときに減る所得税額(= 還付の増分)の目安です。40 歳未満・協会けんぽ(東京都)・他の控除なしを前提に、年収 500 万円と 700 万円で計算しています。
| 控除 | 控除額 | 年収 500 万円 | 年収 700 万円 |
|---|---|---|---|
| 扶養親族 1 人 | 所得控除 38 万円 | 19,400 円 | 59,300 円 |
| 扶養親族 2 人 | 所得控除 76 万円 | 38,800 円 | 98,100 円 |
| 配偶者控除 | 所得控除 38 万円 | 19,400 円 | 59,300 円 |
| 生命保険料 年 10 万円 | 所得控除 8 万円 | 4,100 円 | 16,400 円 |
| 生命保険料 年 24 万円 | 所得控除 12 万円(上限) | 6,200 円 | 24,500 円 |
| iDeCo 月 2.3 万円 | 所得控除 27.6 万円 | 14,100 円 | 48,700 円 |
| 住宅ローン控除 20 万円 | 税額控除 20 万円 | 91,100 円 | 200,000 円 |
同じ控除でも年収が高いほど還付額が大きくなるのは、適用される所得税率が上がるためです。年収 500 万円は課税所得が 178.5 万円で税率 5%、年収 700 万円は 350.1 万円で税率 20% になり、同じ 27.6 万円の iDeCo 拠出でも減税額が 14,100 円と 48,700 円で 3 倍以上違います。
なお扶養控除と配偶者控除は毎月の源泉徴収にも織り込まれているため、期首から人数が変わっていなければ年末調整で新たに還付が増えるわけではありません。表の金額が丸ごと戻るのは、年の途中で子どもが生まれた、親を扶養に入れたなど、人数が増えた場合です。
年末調整の還付金早見表 — 年収・家族構成別の目安は?
年収300万円〜800万円それぞれの、代表的な控除パターン別の還付目安は下表のとおりです。40歳未満・協会けんぽ(東京都)・他に控除なしを前提に、生命保険料控除のみ(年間保険料10万円)、扶養親族1人追加(年の途中で扶養人数が増えた場合)、iDeCo加入(月2.3万円拠出)の3パターンで計算しています。
| 年収 | 生命保険料控除のみ | 扶養親族 1 人追加 | iDeCo 加入 |
|---|---|---|---|
| 300万円 | 4,100 円 | 19,400 円 | 14,100 円 |
| 400万円 | 4,000 円 | 19,400 円 | 14,100 円 |
| 500万円 | 4,100 円 | 19,400 円 | 14,100 円 |
| 600万円 | 8,100 円 | 38,800 円 | 28,200 円 |
| 700万円 | 16,400 円 | 59,300 円 | 48,700 円 |
| 800万円 | 16,300 円 | 77,600 円 | 56,300 円 |
住宅ローン控除の還付が大きいのはなぜ?
住宅ローン控除だけが税額控除だからです。他の控除が「課税所得を減らす」所得控除であるのに対し、住宅ローン控除は計算し終わった所得税から直接差し引きます。所得控除 20 万円の効果は税率 5% なら 1 万円ですが、税額控除 20 万円は文字どおり 20 万円の減税になります。
ただし所得税額を超えて還付されることはありません。年収 500 万円で他に控除がない場合、所得税は 91,100 円しかないため、住宅ローン控除が 20 万円あっても年末調整で戻るのは 91,100 円までです。控除しきれなかった残りは翌年度の住民税から差し引かれます(上限あり)。年収 700 万円なら所得税が 278,400 円あるため、20 万円が満額戻ります。
年末調整で申告できない控除は?
医療費控除・寄附金控除・雑損控除の 3 つは年末調整の対象外で、確定申告が必要です。会社に書類を出しても処理してもらえません。
- 医療費控除: 年間の医療費が 10 万円(総所得金額等 200 万円未満の人はその 5%)を超えた場合。セルフメディケーション税制との選択制です
- 寄附金控除(ふるさと納税を含む): 寄附先が 5 自治体以内で給与所得のみなら「ワンストップ特例」で確定申告を省略できますが、6 自治体以上や他の理由で確定申告をする場合はワンストップ特例が無効になるため、寄附金控除も申告し直す必要があります
- 雑損控除: 災害・盗難・横領で資産に損害を受けた場合
- 住宅ローン控除の初年度: 1 年目のみ確定申告が必要で、2 年目以降は税務署から届く証明書を勤務先に提出して年末調整で処理できます
年末調整に必要な書類と提出期限は?
勤務先が指定する 11 月中〜12 月初旬の締切までに、申告書と各種証明書を提出します。証明書が間に合わないと控除が受けられず、確定申告での取り戻しが必要になります。
- 給与所得者の扶養控除等(異動)申告書: 全員提出。翌年分を年末に提出するのが一般的です
- 基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得金額調整控除申告書: 本人・配偶者の所得見積額を記入します
- 保険料控除申告書 + 生命保険料・地震保険料の控除証明書(10 月頃に保険会社から郵送されます)
- 小規模企業共済等掛金払込証明書: iDeCo 加入者に国民年金基金連合会から届きます
- 住宅借入金等特別控除申告書 + 金融機関の年末残高証明書(2 年目以降)
控除証明書を紛失した場合は保険会社や国民年金基金連合会に再発行を依頼できますが、届くまで 1〜2 週間かかるため早めに動いてください。締切に間に合わなければ、翌年の確定申告(還付申告は 5 年間さかのぼって可能)で取り戻せます。
追徴(追加徴収)になるのはどんなとき?
毎月の源泉徴収が実際の税額より少なかった場合です。主に次のようなケースで発生します。
- 年の途中で扶養親族が減った(子どもが就職した、配偶者の収入が要件を超えたなど)
- 賞与の割合が高く、月額表による源泉徴収が実態より軽くなっていた
- 年の途中で昇給・昇格して給与が大きく増えた
- 前職の源泉徴収票を提出して合算した結果、税額が上がった
追徴分は 12 月(または 1 月)の給与から差し引かれるのが一般的です。金額が大きい場合は分割にしてもらえることもあるので、勤務先の担当部署に相談してください。
還付金はいつ振り込まれる?
通常は 12 月の給与、または 1 月の給与と一緒に振り込まれます。年末調整の計算が完了した最初の給与支払日に反映されるのが一般的で、給与明細では「年末調整還付金」「過不足税額」といった名目で表示されます。
還付金は税金の返還であって所得ではないため、還付金自体に税金はかかりません。また還付金の分だけ翌年の住民税が増えるということもありません(住民税は年末調整の結果を反映した正しい所得で計算されます)。申告した控除が住民税にいつ・いくら効くかは年末調整で住民税は戻る?所得税との違いと反映時期で扱っています。
2026 年(令和 8 年)の年末調整で変わった点は?
基礎控除と給与所得控除が引き上げられ、扶養親族等の所得要件も緩和されました。いずれも手取りが増える方向の改正です。
- 基礎控除: 合計所得 489 万円以下で 104 万円(改正前は最大 95 万円の段階制)
- 給与所得控除の最低保障額: 74 万円(改正前 65 万円)
- 扶養親族等の合計所得要件: 62 万円(給与収入なら 136 万円相当)に引き上げ。パート・アルバイトの子や配偶者を扶養に入れられる範囲が広がりました
- 生命保険料控除の特例: 23 歳未満の扶養親族がいる場合、一般生命保険料(新契約)の控除上限が 6 万円(通常 4 万円)。令和 8 年分と令和 9 年分だけの措置です
生命保険料控除の特例は、申告書に新しく追加された「☆年齢23歳未満の扶養親族」欄で申告します。対象は生計を一にする 23 歳未満(平成 16 年 1 月 2 日以後生まれ)で、合計所得金額の見積額が 62 万円以下の親族です。扶養控除の対象は 16 歳以上ですが、この特例に年齢の下限はありません。乳幼児でも該当します。共働きなら、同じ子について夫婦の双方が適用を受けられます。ただし 3 枠合計の上限 12 万円は変わらないため、保険料の支払が多くすでに上限に達している人は還付額が増えません。
改正の結果、いわゆる「103 万円の壁」は 178 万円まで引き上げられています。年収ベースで手取りがどう変わるかは年収の手取り計算で確認できます。
注意事項
- 社会保険料は協会けんぽ(東京都)加入・扶養なしの概算値を使用しています。実際の源泉徴収票に記載の社会保険料とは異なる場合があります
- 生命保険料控除は新契約(2012 年以降)を前提に、3 枠(一般・介護医療・個人年金)へ均等配分した簡易計算です。23 歳未満の扶養親族がいる場合の特例も同じ配分のまま一般枠だけを引き上げて計算しています。旧契約があったり枠が偏っていたりする場合は結果が変わるため、正確な控除額は保険料控除計算で確認してください
- 医療費控除・寄附金控除・雑損控除は年末調整では申告できないため、本ツールでも扱っていません
- 住宅ローン控除は入居 2 年目以降を想定しています。所得税から控除しきれない分は住民税から控除される場合がありますが、本ツールでは所得税のみ計算しています
- 地震保険料控除・ひとり親控除・寡婦控除・障害者控除・特定扶養親族(19〜22 歳)の割増などには対応していません。地震保険料控除の金額は保険料控除計算で確認できます。該当する場合、実際の還付額は本ツールの結果より大きくなります
- iDeCo の節税効果はiDeCo 節税シミュレーター、ふるさと納税の控除上限はふるさと納税 限度額計算、年収の手取りは手取り計算で確認できます
- 控除ごとに還付がどう増えるかは年末調整でいくら戻る?還付金の計算式と控除別の増える額、ふるさと納税の仕組みはふるさと納税ガイドで詳しく解説しています
- 本ツールで還付額の見込みを出したあと、申告書のどの欄に何を書くかは年末調整の書き方は?申告書の記入例を独身・共働き・副業ありで解説で確認できます
根拠にした資料
このツールが使っている税率・保険料率・控除額は、次の公的資料に基づいています(リンクの到達確認は2026 年 7 月時点)。
- 令和8年度税制改正による所得税の基礎控除の引上げ等について — 国税庁(令和8年分)
- 年末調整がよくわかるページ — 国税庁(令和7年分(令和8年分は未公開))
- 令和8年分 源泉徴収税額表(改正のあらまし) — 国税庁
- No.1140 生命保険料控除 — 国税庁
- No.1180 扶養控除 — 国税庁
- No.1191 配偶者控除 — 国税庁
- No.1211-1 住宅の新築等をし、令和4年以降に居住の用に供した場合(住宅借入金等特別控除) — 国税庁
改正で変わる数値: 基礎控除・給与所得控除・扶養控除・配偶者控除の額は毎年の税制改正で見直され、本ツールは令和 8 年度税制改正後の額で計算しています(令和 8 年分の「年末調整のしかた」は毎年 9 月ごろの公開のため、手続きの根拠は令和 7 年分の資料を参照しています)。住宅ローン控除の控除率・控除期間・借入限度額は居住開始年と住宅の種類で異なります。
よくある質問
- 年末調整でいくら戻ってくる?
- 還付額は申告する控除の種類でほぼ決まります。年収500万円の会社員なら、生命保険料控除だけなら4,000〜6,200円、iDeCoを月2.3万円拠出していれば約14,100円、住宅ローン控除があれば所得税額の上限まで(年収500万円なら最大91,100円)戻ります。年収700万円ならiDeCoで約48,700円と、年収が高いほど適用税率が上がるため還付額も大きくなります。年収300万円〜800万円・控除パターン別の早見表も本文で確認できます。
- 年末調整で追徴(追加徴収)になることはありますか?
- あります。毎月の源泉徴収が実際の税額より少なかった場合で、年の途中で扶養親族が減った、賞与の割合が高い、昇給で給与が大きく増えた、前職の源泉徴収票を合算したといったケースで起こります。追徴分は12月(または1月)の給与から差し引かれるのが一般的です。
- 年末調整の還付金はいつもらえる?
- 通常は12月の給与(または1月の給与)と一緒に振り込まれ、給与明細では「年末調整還付金」「過不足税額」などの名目で表示されます。還付金は税金の返還であって所得ではないため、還付金自体に税金はかからず、翌年の住民税が増えることもありません。
- 年末調整で申告できない控除は何ですか?
- 医療費控除・寄附金控除・雑損控除の3つは年末調整の対象外で、確定申告が必要です。住宅ローン控除も初年度だけは確定申告が必要で、2年目以降は税務署から届く証明書を勤務先に提出すれば年末調整で処理できます。なお、ふるさと納税は寄附先が5自治体以内かつ給与所得のみならワンストップ特例で確定申告を省略できます。
関連ツール
金融
育児休業給付金 計算 2026年
育児休業給付金はいくらもらえる?休業前6か月の平均月給と育休予定期間から、賃金日額、月ごとの支給額(180日まで67%・以降50%)、総額を段階表示する無料シミュレーター。2026年8月1日改定の額に対応。登録不要・ブラウザ内で完結・データ送信なし。
金融
失業保険 給付額シミュレーター 2026年
失業保険はいくらもらえる?離職理由・年齢・被保険者期間・直近6か月の平均月給から、賃金日額、給付率、基本手当日額、所定給付日数、受給総額を段階表示する無料シミュレーター。2026年8月1日改定の額に対応。登録不要・ブラウザ内で完結・データ送信なし。
金融
医療費控除計算
医療費控除額とおおよその還付額を計算する無料ツール。医療を受けた人・支払先ごとに医療費と保険金等の補填額を入力するだけで、確定申告の医療費控除の明細書と同じ形式の一覧を作成できます。ブラウザ内で完結し、家族の通院履歴などの入力データは送信されません。
金融
傷病手当金 支給額計算
傷病手当金はいくらもらえる?標準報酬月額と支給対象日数から、標準報酬日額の10円単位への四捨五入・その2/3(1円未満四捨五入)・支給対象日数を掛けるまでの計算過程を表示する無料シミュレーター。支給開始日を入れると通算1年6か月の終了目安日も分かります。登録不要・ブラウザ内で完結。